日記:「スタンド・バイ・ミー」

エモい! 9000000点!

4人の少年の個性が冒頭数分を見ただけですぐにわかる。

主人公がどのような人間か、ということもわかりやすく提示され、入り込みやすい。

物語を語るうえでは、物語を楽しむための前提をどう共有するか、というところが最初に詰まる難所だ。「あのシーンでめっちゃ感動した」といった感想では触れられづらいが、前提の共有が上手だからこそ後の展開を思い切り楽しめるのだ。

 

正直、死体を探して線路をただひたすら歩く話なんて面白いわけがないと舐めてかかっていた節がある。

(しゆは、名作をめちゃくちゃあなどる傾向にある)

しかし、彼らがただ歩いているだけのシーンもいちいち画面が様になっている。それに、ちょっとした(重大な)出来事の描写、例えば脇に避けられない橋の上で汽車が迫ってくるとか、そういうものが自然かつスリリングに描かれているので、見ていて飽きない。

また彼らが語る、普段なら語らないだろう思い、やりとり。「死体を探して線路をただひたすら歩く話」なんかではないのだ。そういう出来事に至るまで、登場人物には彼らの人生があり、そしてその出来事の後も人生は続いていく。物語というものは、彼らの人生のワンシーンを抽出する。スタンド・バイ・ミーという映画のなかに、人間がちゃんと生きている。

 

人間に会話をさせるとき、状況だけでなく、場所も大事なのかもしれない、とか小説を書くほうの自分が思った。死体探しの冒険のなかで将来を語る必然性はない。しかし、場所がいつもと違うということに、きっと意味がある。