2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

日記:言の葉の庭

なんといっても映像がすごい。 ジブリは森や田舎、自然、街並みにしてもノスタルジーを感じさせる街並み、もしくは西洋式の街並み、そういうのを描くのが得意なところだ。 しかし、日本の、都市部の風景を、駅を、マンションの群れを、信号機を、標識を、ど…

日記:「エド・ウッド」

エド・ウッドとは史上最低の映画監督と名高い伝説的な映画監督だ。 彼の名前が知れ渡っているのは、史上最低の映画監督であるにも関わらず、映画への情熱は本物だったからだという。 そのエド・ウッドの逸話の数々を下敷きにしてティム・バートンがつくった…

日記:キャロル

1950年代のアメリカを知らない。それどころか現代のアメリカも知らない。 しかしながら、電話、車の形、街並み、いろんなところに雰囲気を感じた。 この雰囲気こそが、きっと1950年代のアメリカなのだろう。 こういう1950年代のアメリカを舞台にしたラブロマ…

日記:裏切りのサーカス

最近、プリンセス・プリンシパルという百合+スパイ+スチームパンクな作品が放送しているので、スパイ映画を見てみることにした。 プリンセス・プリンシパル2話でアンジェが名乗るル・カレという名前は、この作品の原作者から取られている。 諜報部の中枢に…

日記:「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」

※アニメ版の感想ではなく、1993年の実写映画の感想です。 「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」に関連して、個人的な思い入れがある。 思い入れといっても、好きなアイマス二次創作の作者さんがこの作品を好きだった、というだけの話。「打ち上げ…

日記:「スワロウテイル」

花とアリスに続いて岩井俊二作品のスワロウテイルを見た。 大筋があんまりいいとは思えなかったけど、それは大した問題ではないと思う。ネタバレになるので、まずは触れない。後から触れる。 結局のところ作品の全体に通底する大筋なんていうものは、最後ま…

日記:「花とアリス」

いい映画だというのがよくわかる。 一方、そこまで心には来なかった。 俺の精神状態の問題かもしれない。 ネタばれというほどでもないネタバレを書きます。 花とアリス 通常版 [DVD] 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント 発売日: 2004/10/0…

小説:ドラッグ&ドロップ

カプセルを齧ると、かるく一時間は飛ぶ。 めまいがする。吐きそうになるし、実際に吐いていることもある。一方で、極上の悦楽を感じる。まさしく世界と同化できる。体が全てと溶け合って、あふれる。そう、あふれる。あふれるという言葉が適切だ。僕がコップ…

日記:悲鳴について

苦しい人が苦しい状況で発する言葉を、勝手に悲鳴と呼んでいる。 悲鳴はときどき怨嗟の声としてあらわれる。 なにかの事故で大事な人をなくした人が、そのなにかについて「××はこの世からなくなればいい」と言ったとする。もしくは「××なんてみんな死ねばい…

日記:手を抜く

手を抜くと、クオリティは落ちる。 でも、完成する。 小説もそうだった。 日々の食事も、手を抜くことで外食やコンビニ食に頼る頻度が減ってきた。 ブログも、手を抜くと書ける。気合を入れたものは、たいてい下書きで止まっている。下書きはかなり溜まって…

小説:人形になりたい

熊のぬいぐるみはため息をつく。 「キミは人間だからそんなことが言えるんだ」 その瞳は、クレヨンで塗りつぶしたみたいな真っ黒い色をしている。きっとそれは、夢にあこがれる純粋な色じゃない。目のなかの白い部分をぐりぐりと黒く染めた、諦念のような色…

日記:つなげていくこと/永らえること

素朴な生命観として、種の存続のためにいのちは生きているのだという考え方がある。 素朴なので厳密には間違っているのかもしれないし、そもそも正しいとか間違っているでは議論できない内容であるとも思う。こういうことを素朴に考えてしまうというのも、生…