記事をジャンル別に一覧にしました。(2020年2月最終更新)
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最近、本を読まなくなった。
というのは、嘘で、割と読んでいる。しかしながら、最近読んでいる本は新書が多く、小説を読んでいない。
直近で読んだ本は、『歴史学はこう考える』『新しい日本地理 地図・統計・移動から読み解く』『読書スタディーズ: 本好きはどうつくられるのか』などである。
ちょうど『読書スタディーズ』の中でも、どのような本を読むことを読書と認めるのかという話があり、読書に対するアイデンティティとの関係で論じられていた。
それはそれとして、小説を全然読んでいないので、小説を読むきっかけをつくりたい。ブログに書けば、プレッシャーになる気がする。
(ブログを放置する方向に働く可能性もあるが、既に放置しているので問題ない)
というわけで、今月に読みたい小説をブログに書き残しておく。
アガサ・クリスティの『スタイルズ荘の怪事件』である。
そもそも、わたしは、クリスティを大して読みもせずだいぶ偏見で見た上で「合わなそう」。加えて『そして誰もいなくなった』が実際にそんなに合わなかったので、更に遠ざかってしまった。
『そして誰もいなくなった』に関しては、あらゆる作品の原典としての価値はあるだろうと思ったし、最初のほうは思ったよりエンタメ的に盛り上げるじゃんとは思ったが、でも結局はどこかで見たような展開で(これが原点なのに!)、登場人物にもあまり関心を持てないまま終わってしまった。
ただ、『そして誰もいなくなった』に関しては大きな影響を与えた作品すぎて、それゆえに、新鮮味を感じなかったというのもある気がしている。よって、他の作品をきっと読んでみるべきなのだろうと思っている。
そんな風に、現在のわたしは、クリスティとちゃんと向き合いたいなぁと思いつつずっとうだうだ過ごしている。だから、読みたいと思う。
ちなみに、私はクリスティ作品を既に12冊持っている。(電子書籍版で)
タイトルが魅力的なんですよ。買いたくなるよね。(読めよ)
というわけで、12冊もあるクリスティ作品を読まず嫌いで読まずにいるのはもったいない。読みましょう。
いざ感想を書こうとすると、あんまり感想は思い浮かばない。
『TRUE REMEMBRANCE』はいわゆるノベルゲームである。公式サイトには『一般向け・分岐なしサウンドノベル』と書いてある。フリーゲームなので、誰でも無料でダウンロードしてプレイできる。
読書感想文 Advent Calendar という企画をやるうえで、『読書』の射程について考えたとき、ノベルゲームの感想を書こうと考えていた。
中でも、とりわけ思い出深いノベルゲームである『TRUE REMEMBRANCE』の話をしようと思った。冬だし。(『TRUE REMEMBRANCE』は冬の物語なのだ)
『TRUE REMEMBRANCE』はシンプルで素朴でありながら、どこか心に残る作品だ。今でも、タイトル画面で(そして要所で)流れる『BRIGIT』という楽曲は鮮明に思い出せる。

というわけで、読書感想文 Advent Calendar 2025 12月25日の記事です。『TRUE REMEMBRANCE』というノベルゲームを取り上げます。
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2025年8月頃、Xで「#私にあわなかった小説10選」というハッシュタグが話題になった。炎上した、と書かないのは、そもそも「#私にあわなかった小説10選」というハッシュタグが一定程度使われていた実態があったかがかなり怪しいからだ。当時このタグで検索しても、実際には「#私にあわなかった小説10選」についての考えの表明ばかりヒットした。実態の薄いハッシュタグに考えを表明しても空虚な指摘である感じもするが、しかしいろいろな考えに触れられるのは面白かった。
当時、色々な意見があったが、個人的には、「合わなかった」ことについて考えたり、その考えについて読んだりすることは、結構面白くて刺激的なことだと思っている。私が好きな小説について、他の人が「合わなかった」という語りを読むと、違う視点からその作品のことをもっと知ることができるし、その人の方が私よりもよっぽど作品を深く読み込んでいることもある。あるいは自分自身がこの作品のどういうところが合わなかったと考えることは、私が作品に向き合う在り方についての理解を深めてくれる。
もちろん、作家自身がそういう話を読みたいかはわからない。当時も、いろんな言及があったと思う。SNSで以前より距離が近くなってしまったがゆえに色々思うところもあるが、ただ、わたしは基本的に作家本人に話しかけるのでもない限り、「合わなかった」ということについて話すのは自由だと思いたいと考えている。
しかしながら、リスト化するのはいただけないという意見もあり、それはわからなくもない。つまり、単にリスト化するだけだと、その人がその小説を読んでどこが合わなかったのか、というところはあんまりわからない。好きな作品の10選であればなんとなく傾向がつかめたりするのだけど、合わない作品を好んで読む人も多くないだろうから、10選でも傾向がつかみにくいことが多い。そして、上記のように、「合わなかった」という語りは有意義な側面を持っているが、リストには、その有意義な情報が含まれない。
よって、私の立場としては、「合わなかった」小説に語ることについては悪いことではないと思っている。一方、「合わなかった」小説を単に羅列するだけだと、「合わなかった」小説を語ることの良さが失われると思う。
というわけで、タイトルの通り、野﨑まど『2』が合わなかったという話をしたい。
(途中までネタバレなし、途中からネタバレありの感想になるよ)
なお、この記事は、読書感想文 Advent Calendar 2025 12月8日の記事となっております。
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誰しも、原風景みたいな本を持っているんじゃないかと思う。いや「誰しも」と言ってしまうと範囲が広すぎるけど、子供の頃に好んで本を読んでいた人には、なんとなく心に景色が刻まれている、そんな本があるんじゃないかと思う。
私にとっては、『青空のむこう』(アレックス・シアラー著・金原瑞人訳)がそれだ。
『青空のむこう』は、幼くして亡くなった少年が、死後の世界の事情や、様子を語る場面から始まる。死者は、まず列に並んで順番待ちをするところから始まり、分厚い眼鏡をかけた受付に手続きをしてもらうことになるらしい。
そして、死者は、<彼方の青い世界>と呼ばれる、遠くにある夕焼けの方を目指すのだという。『青空のむこう』において、<彼方の青い世界>はこんな風に描写されている。
太陽は傾いているのに、沈むことはない。時が止まってしまったみたいに、ずっと同じ場所にいる。丸天井がひもかなんかでぶら下がってるみたい。だからずっと、黄と赤と金の混じりあった美しい夕焼けのままで、影も長くのびたまま。夏と秋がいっぺんにきた感じで、ちょっぴり春も混じってるけど、冬の気配はまったくない。
『青空のむこう』
たぶん、この景色が、私にとっての死後の世界のイメージを形作っている。もちろん、実際に死後の世界がそんな場所だと思っているわけではない。しかし、なんとなく、あたたかな微睡みのような、永遠の夕焼けのイメージが、私の中で死と結びついている。
そんなわけで、今回は幼いころに読んだ『青空のむこう』という作品を読み直して、感想を書いてみました。上述した風景以外にも、『青空のむこう』という作品は、私の中で、いろいろと原点というか、いろいろな作品を読んでいく上で尾を引いている要素(?)が詰まった作品なので、前々からもう一度読みたいと思っていたんですよね。
今回の記事では作品の結末を語るということは避けて、しかし結構重要な内容にも触れつつ、この作品の感想を書いてみようと思います。なので、ネタバレと言えばネタバレかもしれないですが、そこまで気にしないという人であればネタバレというほどではない、そのくらいの塩梅だと思ってください。(厳密には全ての感想はネタバレともいえるかもしれないですが……)
ちなみにこの記事は、私(しゆ)自身が企画した、読書感想文 Advent Calendar 2025の一日目の記事となっております。
アドベントカレンダーとは、ざっくり言ってしまうと、クリスマスまでカウントダウンをするようになんらかの記事をみんなで書いて共有していく企画です。
まだまだ参加できる余裕があるので、関心を持ってくださった方は、ぜひ上記のリンクから詳細を確認してみてください!
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「馬鹿かお前は」
思わずため息が出た。
「馬鹿です」
「馬鹿だから難しいことは分かりませんが、簡単なことはわかるんです」
「例えば、目の前の人が良い人かどうかとか」
(穢翼のユースティア プロローグ)
いわゆる美少女ゲーム。
こういうタイプのゲームの感想を書くのは、Kanon以来です。
穢翼のユースティアは2011年3月に発売する予定だったのですが、結果としては延期になり、4月に発売することになったそうです。
当然時期は意図されたものではありませんが、この作品の設定の根幹には災害があります。
作品の舞台は、空に浮かぶ浮遊都市、ノーヴァス・アイテル。作中では、十数年前に都市の下層の一部が崩落を起こし(すなわち浮遊都市の一部が文字通り落っこちて)、多くの命が失われています。主人公も、この災害で家族を失い、それまでの生活が一変することになります。日本でつくられている作品である以上、少なからず地震が意識されていることは明白ではないでしょうか。
ノーヴァス・アイテルでは、その後も定期的に地震が起こり、いつ崩落が起こるかわからない世界を人々は生きています。
どうしてそんな世界が舞台なのか、おそらくこの作品のテーマが「理不尽」だからです。
たぶん世界は、人間が満足に生きるのに最適な場所として設計されたわけではありません。現実もそうなのですが、それをあからさまに前景化させているのが、この作品のノーヴァス・アイテルという舞台設定だと思います。
実際、この作品においてはノーヴァス・アイテルという舞台設定以外でも、様々な「理不尽」、そして、理不尽の中で生きる人たちの物語が描かれます。
以下、ネタバレ込みの感想です。
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温泉って温泉街に行かないと入れないものだと思っていました。
少し調べると東京にも割と温泉があるらしく、特にお湯が黒い温泉が有名らしいのです。
というわけで、黒湯の温泉が多いと聞く蒲田に行ってきました。
温泉については詳しくはありませんし、審美眼も多分ありませんので、泉質がどうこうとか、かけ流しとか循環とかがどうこうとか、そういう話はありません。
(温泉に行くうえで参考にしたページ)
趣味としての東京銭湯巡りのススメ①~私の銭湯巡りの過ごし方~|かなた
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ダンガンロンパ(初代)のゲーム配信がラストまで解禁になったそうです。
もちろん、初代のゲーム配信を見て2やV3を買う人もいるので販促にはなるんだろうけど、この手のゲームって配信許諾出して大丈夫なのか?と勝手に心配する気持ちもあったんですが…………
……結果としてわたしが「ダンガンロンパ霧切」を大人買いして読んだので、そういう意味でもゲーム配信の許諾を出したのは成功だったと思います。(俺基準)
ゲーム自体は既にプレイしていたのですが、ゲーム配信を見て懐かしくなって外伝小説に手を伸ばしていました。
ダンガンロンパ霧切はダンガンロンパに登場する霧切響子の前日譚となる外伝小説です。執筆は本格ミステリ作家の北山猛邦さん。
ただ、しっかりと本格ミステリでありつつ、ダンガンロンパシリーズらしく荒唐無稽な内容で、犯罪被害者による復讐である「黒の挑戦」がシリーズの主題になっています。「黒の挑戦」は復讐の対象になるターゲットの情報と復讐を実行するためのトリックを授かる代わりに、トリックに応じた探偵を呼んで、探偵に勝つことで復讐を達成するという謎のシステムです。
どんどん、復讐の主体である犯人より、「黒の挑戦」を運営する「犯罪被害者救済委員会」がメインになっていったりして、それはどうなんだとも思うのですが。
個人的に好きだったのは1巻と6巻と7巻。
1巻はシリーズを通して霧切響子の相棒ポジションである五月雨結と霧切響子の出会いの話。
6巻は、「黒の挑戦」に関する展開を色々と捻っていった結果、「銃撃戦で殺人を事前に防ぐ」という突拍子もないゲームが始まります。その名も『Shoot down the angel』。主人公たちは犯人がトリックに使おうとしている道具を遠くから狙撃して殺人を防ごうとして、ライバルとなる敵は犯人が殺人を達成できるように主人公たちを狙撃することになります。
上に書いたような復讐の主体である犯人がないがしろになっている展開なのですが、「事件が起こる前に探偵が事件を未然に防ぐ」というミステリではなかなかできない展開を面白く描いている点が凄いです。
そして、7巻は、当然ながら最終巻なので色々凄いです。1巻の舞台だったシリウス天文台に再び訪れることになる展開が良いです。
全体的に、紛れもなく天才として描かれる霧切響子に対する、必ずしも天才ではない、どちらかと言えば凡人寄りの五月雨結のふるまいが好きでした。彼女の好きな台詞を2つ引用します。
1つ目は、霧切響子が自分が探偵である理由について「考えたことはない」という趣旨のことを言ったときの台詞です。
「かっこいいよ。君は生まれながらの探偵なんだ。でもいつか……君もわたしと同じように、その理由に悩むかもしれないね。その時はどうか、清らかなままの君でいて。それだけは君に云っておきたい」
(『ダンガンロンパ霧切1』loc. 2337 of 2347)
2つ目は、霧切響子の推理についていけず、そこで少しやりとりに齟齬があって、ちょっとした喧嘩のような雰囲気になった場面の台詞です。
「君の頭の中は、いつもわたしよりずっと先に進んでて、追いかけるので精一杯だよ。でも必要なことがあればわたしを頼って。わたしにできることなんて、そんなにたくさんはないかもしれないけど」
(『ダンガンロンパ霧切2』p.260)
五月雨結、霧切響子という圧倒的な才能を前にして、嫉妬するのでもなく、自分とは違う世界の住人だと線を引くのでもなく、敬意を持った上で等身大の中学生として接してあげられる人なんですよ。
年下(中学生)の天才を前にして、その天才の行動についていけなくて険悪になりそうになったとき、こんなこと言える高校生がいますか?という話なんだよな、五月雨結……。
そんなわけで、霧切響子の中学生時代に五月雨結という人がいて本当によかったと思いながらシリーズを読みました。これって外伝としてはとてもすごいことだと思います。
ゲーム本編の霧切さんって割と人情味に溢れている人なんですが、そういう部分にも五月雨結の影を感じます。いや、五月雨結は後付けの存在なんですが……そう思えるくらい良い外伝小説であるということ……。
以下、ネタバレ。
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