日記:「シャーロック・ホームズ(映画)」

ガイ・リッチー版アラジンが楽しみになってきてガイ・リッチー版の映画シャーロック・ホームズを見てしまった。(この文章はアラジン公開前に書かれました)

ちなみに原作ホームズについては「四つの署名」「シャーロック・ホームズの冒険」「シャーロック・ホームズの思い出」「バスカヴィルの犬」しか読んでないにわかです。

 

ホームズの推理は、靴についた土から歩いてきた場所を特定する、みたいな超能力じみたところもあるけど、それがガイ・リッチーらしいスタイリッシュげな演出と噛み合っていたと思う。基本的には早送りをまじえた緩急のある回想演出のアプローチを流用する形で、その場にある証拠品から過去を推理する様子を映像によって表現している。このあたり、わかりやすいだけでなく、ホームズの推理の異常性を可視化している点でも面白い。ホームズの推理力を映像で表現すると、その場を見ただけで過去に何かがあった特殊能力みたいになるんだと思う。

 

アイリーン・アドラーが峰不二子みたいな扱いだったことについてだけは、「これでいいのか……?」と思ってしまった。まぁそれは私のようなにわかではなく、識者の方がさんざん語っていそうなので、そういう人の感想を読んでみよう……。

 

あとは、ジュード・ロウ演じるワトスンがひたすらかっこいいんだけど、ロバート・ダウニー・Jr 演じるホームズとセットで、今までにないホームズ×ワトスン像みたいなものを打ち出している(しかし原作の一つの解釈として間違ってはいない)ところが面白い。それ抜きにしても、ジュード・ロウってこんなにかっこよかったんですね。基本的に俳優で映画を見るか決めることはないんだけど、今後ジュード・ロウってだけで見る決め手になるレベルでかっこよかった。帽子脱ぎ掛けで顔半分に影がかかってるカットとか、カッコイイものをカッコよく撮ることに長けた作品だからこそ、というところもあると思うけど。

私はホームズにわかなんだけど、ホームズ譚ってつまるところ推理物語というより「冒険」という印象があって、その「冒険」という面を全面に出した映像化だったと思う。

あと、ただの大男が最後の最後まで強敵として立ち塞がったりするのとかも、なんとなく好き。強そうなやつが単なるやられ役じゃない感じ?