日記:「おとぎ話みたい」

久々に日本の実写映画を見たかも。

よくも悪くも強烈なモノローグが冒頭から襲い掛かってくる。

少女がいかにも地の文のような、日常会話ではあまり使わない語彙を交えつつ思案している。

上京しようと考えている女の子が、はやく離れたいと思っていた田舎で話のわかる先生を見つけ、恋をしたり、自意識を暴走させたりして、最終的に田舎から巣立つ物語。

あまり好きじゃないな、と思いながら見ていたのに、どこまでも突っ走って行って、どこまでも突き抜けて行って、「あ、すごいかもしれない」と強制的に思ってしまう、思わされてしまう熱量のある作品だと思う。

ここからネタバレ~(かはわからないけど踏み込んだ話)。

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花とアリス(日記:「花とアリス」 - しゆろぐ)のときもあんまり没入できなかったのだけど、そもそも実写で少女性みたいなものを描いた作品が苦手かもしれない。

ゆゆしいなにかを感じる。下の記事にちょっと書いてあることだけど、少女というアイコンはそれだけ強いイメージなので、それくらいの年代の女性を扱った創作はそれなりに多いと思うのだけど、それが実写になったとき、何かを突き付けられている感じがする。無責任ではいられない気持ちになる。

ドット絵アニメの作り方。イラストレーター・豊井さん(@1041uuu)インタビュー - pixivision

強いイメージじゃないのなら無責任でいていいのか。少年ならいいのか、20代は? 50代は? 70代は?みたいな話になっていくので、これはきっと不毛な話だ。しかしこういう感情が厳然と自分のなかにあるのは確かみたいだ。百合小説とかを書いてるからかもしれない。

 

ラストシーン。校舎のなかをダンスしながら進んでいき、屋上にたどり着き、そして屋上で踊る主人公とともに、彼女の住んでいた田舎町が映される描写が好きだった。

 あのシーンにすべてが詰まっているとも過言ではない。

 

 過剰なくらいの台詞とモノローグは、趣味ではあるはずなんだけど、あれを実写映像と合わせられると慣れないせいか違和感がちょっとあったかも。