詩:ビスケットのうた

つまらない言葉の羅列を眺めて、解釈をする。 浴びているうちに滝が色づいていくことに気づかない。 目の前の一滴を必死に追いかけて、わからない、と答える。 クッキーは、やわらかくて硬い。 ビスケットは、硬くてもろい。 この世のすべてをクッキーとビス…

日記:「劇場版 響け!ユーフォニアム」「映画けいおん!」

ユーフォニアム1期の総集編映画、けいおんの劇場版を見た。 ひとつの記事にまとめた理由としては、京アニだし、ユーフォニアムの感想を書きあぐねていたからごまかすため。 自分が原作至上主義者であることを忘れて、総集編映画を見たけど、やっぱり放送版を…

日記:「花とアリス殺人事件」

岩井俊二の傑作「花とアリス」の前日譚。 花とアリスの感想はこちら 日記:「花とアリス」 - しゆろぐ 当時はあまり作品世界に浸れなかったけど、折にふれてこの作品について思い出すことがあり、そのたびに花とアリスが掬い取っている情景・イメージの強さ…

日記:「ジョゼと虎と魚たち」

邦画が見たくなったので、第二弾。 恋愛ものです。 あらすじ 早朝に乳母車を押している老婆がいるらしい。薬物の取引かもしれない。バイト先でそんな噂話を耳にしていた大学四年生の男は、まさに乳母車を押していた老婆と、その乳母車のなかにいた、足の不自…

日記:「海街diary」

邦画が見たくなってきたので。 ちょうど今、是枝監督の「三度目の殺人」が上映している。それを見に行くかはわからないけど、是枝監督の作品を見ようと思った。そんな経緯。 あらすじ あらすじを語るのもあんまり意味がないタイプのお話。三姉妹が鎌倉で暮ら…

日記:「ゴーン・ガール」

無関係な話だけど、「この映画(ゴーン・ガール)の感想は男女で分かれるかもしれない」 みたいな意見を見るたびに、すべてがつまらない男と女の二元論に人間が回収されていく、みたいな気持ちになりませんか。俺はなります。まぁこの映画はそういう映画なのか…

日記:「メルカトルかく語りき」「貴族探偵」(ネタバレなし)

ひょんなきっかけから麻耶雄嵩作品を読んでいた。メルカトルかく語りきが、初めての麻耶雄嵩作品で、次に貴族探偵を読んだ。 メルカトルかく語りき (講談社文庫) 作者: 麻耶雄嵩 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2014/07/11 メディア: Kindle版 この商品を…

日記:「マイ・インターン」

冒頭のベンの語りになんとなく共感する。 恵まれているはずなのに、欠けているような、足りない気持ちになることがある。 もっとも俺はベンのように優秀で気が利いて「行き届いた」人物ではないけど。 当初、「若手社長のもとにシニアインターンがくる」みた…

日記:「ダンケルク」

見てきたぜIMAX。 とにかく画面がでかい。ここまで大画面じゃ逆に画面が見渡せなくて、重要な部分を見落としてしまうんじゃないかというくらいにはでかい。これでも最大ではなくて、ダンケルクの映像を100パーセント見るには足りないタイプのIMAXというんだ…

日記:「007スカイフォール」

カジノロワイヤルに続いてスカイフォールも見た。 慰めの報酬は評判がよくなかったので飛ばしてしまった。 カジノロワイヤルの次にこれを見たせいか、ボンドに完璧なスパイというイメージがあんまりない。割とダメなシーンが多い二作なんだろうとは思う。 ア…

日記:「4分間のピアニスト」

ピアニストの話が見たいとか、百合系の文脈で紹介されているとかで気になっていた。 ※百合系の文脈 レズビアン映画 洋画編(2017年更新) - 奇妙な店長の戯言部屋 映画『4分間のピアニスト』感想 - 石壁に百合の花咲く 極めつけは、どこかの紹介文に書い…

詩:ぜんぶ私でした

ぜんぶ私でした。 ぐつぐつと煮えたぎる日光をいとおしいと感じながら走り回っていたのも、撫でるように包んでくれるうららかな陽光をうとましいと感じながら逃げ回っていたのも、ぜんぶ私でした。雨が降っているからという理由で、約束をすべて裏切って、飛…

日記:忘れていく

どんな記憶が自分のなかに残っているかはわからないもので、小学生のときに熱心に読んでいたダレン・シャンのことはすっかり忘れているのに、当時人気だったから抑えておこう程度に思っていたハリー・ポッターのことはしっかり覚えている。 ハリー・ポッター…

日記:「セブン」

時系列で言うと、「プラダを着た悪魔」の翌日に「セブン」を見た。 2本合わせて、しばらく映画は見なくていいかなと思うくらいには充実した時間だった。 セブンについて簡潔に説明するなら、七つの大罪に見立てた猟奇的連続殺意人に挑む二人の刑事の話だ。 …

日記:「プラダを着た悪魔」

元気になる映画、とおっしゃる方がいて、半信半疑だったけど嘘じゃなかった。 凄いけどやばい上司の下で働くことになった主人公が、ひどい目に遭いつつ頑張る話。 「ひどい目に遭いつつ」の描き方が最初こそ長い尺をとるのだけど、だんだん映像としてリズム…

日記:「はじまりのうた」

同じ演奏が2回異なる形で描かれる作品が好きだ。*1 いろいろな形がある。最初は楽しかったはずの演奏が、二度目は切ない。逆に、かなしたかったはずの演奏が、どこか楽しいものとして再演される。 この映画におけるその演出は、白眉だと思う。 皆様は白眉と…

日記:「パターソン」

パターソンに住むバスドライバーのパターソンという男のお話。 彼の趣味は詩をつくること。 何気ないようでたくさんのことに溢れている彼の日常とか、詩作とか、そういうのがメインの映画です。 一番いいな、と思ったところは、少しずつ詩ができあがっていく…

日記:「A.I.」

二度目の視聴になる。 数少ないしゆが昔見たことのある映画だ。 過去の自分の弁では、この映画を見たときに初めて死というものを実感として理解したらしい。別に死がテーマになっている映画ではないと思うけど。 映画の筋はごく単純。植物状態の子供を持つ家…

日記:「おとぎ話みたい」

久々に日本の実写映画を見たかも。 よくも悪くも強烈なモノローグが冒頭から襲い掛かってくる。 少女がいかにも地の文のような、日常会話ではあまり使わない語彙を交えつつ思案している。 上京しようと考えている女の子が、はやく離れたいと思っていた田舎で…

日記:「エターナル・サンシャイン」

完璧。 恋人と喧嘩別れをした男が、恋人が彼に関する記憶を消したことを知る。 そして、彼は自分も恋人に関する記憶を消すことにする。 そのために行われる施術の最中、彼は自身の記憶をめぐる。中にはいい思い出もあった。そのうち、彼は記憶を失うことに抵…

日記:「007カジノロワイヤル」

革命によって国が二つに分断された19世紀のイギリスを舞台にしたスパイアニメ、プリンセス・プリンシパルが放送中なので、これにちなんで007を見てみることにした。 アクションはそこまで好きではないので最後までちゃんと見られるか不安だったが、見てみる…

日記:「イヴの時間」

カフェもの、なんていうジャンルがあるのか知らないけど、カフェもの。 アンドロイドが実用化されて間もない世界。しかしアンドロイドに感情移入とか、人間を見出しすぎる人間がドリ系といって揶揄されていたり、「口にするものをロボットに任せるのはよくな…

日記:打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(アニメ)

実写版はこっち 日記:「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」 - しゆろぐ 下手に実写版を見てしまったのでバイアスがかかっているかもしれない。 映像は癖のあるところもありつつ、いいと思うところもいくつかあった。オープニングとして、無人の…

日記:名作映画を全然見てない自分に劣等感を覚えていたころ

世界は傑作であふれている。 映画、小説、舞台、音楽、詩、見識がないから列挙も下手だが、あらゆる世界にたくさんの傑作がある。傑作とされているものがある。 ミステリなら。 モルグ街の殺人、そして誰もいなくなった、オリエント急行の殺人、Yの悲劇、フ…

日記:「アメリ」

近頃、映画って結局他人事なんだな、というようなことを思うようになってきて、それに没頭できない気持ちを強く自覚するようになってきた。 アメリで描かれていることも、重大さの大小はあれど、他人事だ。しかしながら作中で描かれるささやかな他人事が、す…

日記:「スタンド・バイ・ミー」

エモい! 9000000点! 4人の少年の個性が冒頭数分を見ただけですぐにわかる。 主人公がどのような人間か、ということもわかりやすく提示され、入り込みやすい。 物語を語るうえでは、物語を楽しむための前提をどう共有するか、というところが最初に詰まる難…

日記:「メリー・ポピンズ」

ディズニーのミュージカル映画。 古い映画だと思うけど、人が飛ぶとか、部屋がひとりで片付くとか、そういう工夫がないと撮れないシーンが多い。極めつけはアニメと実写が織り交ぜて描かれるシーン。今の感覚で見ると、すこし不自然だけど、それも不思議な懐…

日記:だってメラミよりメラゾーマのほうが強そうに聞こえる

最近、映画の感想しか書いていなかったので、中身のないことを書きたい。 しかし、中身のないことを書く、というのをわざわざやるのは難しい。 書かないと無なので記事にならないが、中身のあることを書いてしまってもいけない。 というわけで、進化形より進…

日記:言の葉の庭

なんといっても映像がすごい。 ジブリは森や田舎、自然、街並みにしてもノスタルジーを感じさせる街並み、もしくは西洋式の街並み、そういうのを描くのが得意なところだ。 しかし、日本の、都市部の風景を、駅を、マンションの群れを、信号機を、標識を、ど…

日記:「エド・ウッド」

エド・ウッドとは史上最低の映画監督と名高い伝説的な映画監督だ。 彼の名前が知れ渡っているのは、史上最低の映画監督であるにも関わらず、映画への情熱は本物だったからだという。 そのエド・ウッドの逸話の数々を下敷きにしてティム・バートンがつくった…